2色法
2色法ではターゲットサンプルaとターゲットサンプルbがそれぞれ別々の蛍光色素で標識されます。一般的にはCy3(Cyanine 3)とCy5(Cyanine 5)が用いられています。ハイブリダイゼーション反応の前にサンプルaとサンプルbを混ぜ、1枚のDNAチップでハイブリダイゼーション反応を行います。そのため、使用するDNAチップ枚数は標識ターゲット数の半分となります(図2)。2色法は1枚のDNAチップ上で2種類のターゲット核酸を競合させてハイブリさせるため、得られたサンプル間の蛍光強度比はサンプル間の分子数の比を反映していると考えることができます。 2色法の長所は、同一のDNAチップ内でサンプル間の比較を行えるため、DNAチップの品質による影響を受けにくいという長所があります。

ターゲットサンプルaとbを別々の色素で標識して混合し、1枚のDNAチップでハイブリダイゼーション反応を行う。
チップ内で比較を行う
- 長所
- 発現の比較が正確。DNAチップの品質による影響を受けにくい。
- 短所
- 常にレファレンスが必要。
2色法が推奨されるケース
- ■個別の組み合わせの実験系
- ■関連する実験系
(薬剤種、遺伝子KO、遺伝子導入、時間(限定))
1色法が推奨されるケース
- ■群間比較
- ■個別比較必要
- ■長期のタイムコース
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