DNAチップの種類と特長
検体から抽出したDNAやRNAといった核酸ターゲットをDNAチップにハイブリダイズすることによって、そのターゲットに含まれる塩基配列の決定、遺伝子変異の解析、遺伝子の発現量・コピー数の測定、およびメチル化状態の解析といったDNA、RNAの多様な状態を解析することが出来ます。DNAチップには、大きく分けて以下のような種類があります。3D-Gene®はオリゴDNAチップとなります。
主なDNAチップの種類
オリゴDNAチップ (3D-Gene®) |
オリゴDNAチップとは、遺伝子のエキソンに相当する領域から20~100ntを選択し、化学合成したオリゴDNAをプローブとするDNAチップです。プローブがcDNAチップに比べ短いため、特異性が高く、クロスハイブリを抑えることができます。 |
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cDNAチップ | cDNAチップとは遺伝子の転写産物(メッセンジャーRNA)を逆転写したcDNA断片を集めて、基板上に固定化したものです。PCR法によって予め調整したcDNA断片をプローブとし、スポッターを用いて基板上にスポットすることによって作製します。cDNAは一般に長さが一定ではなく、数百nt(ヌクレオチド)から千ntを超える検出用核酸プローブがスポットされる場合もあります。 |
BACクローンチップ | BACクローンチップとは、様々な研究機関グループが各種生物のゲノム配列の解読に使用したゲノム網羅的BAC(大腸菌人工染色体:100kb~300kbからなる長い遺伝子をクローニングできるベクター)クローンに組み込んだゲノム領域を鋳型としPCRによって増幅するなどしてプローブとしたDNAチップです。ゲノムDNAのコピー数を解析するCGHアレイ法などに利用されています。 |