miRNAとは

哺乳類を含む高等生物の細胞や組織の中には、生命現象の機能を司るタンパク質をコードするRNA(メッセンジャーRNA)とは異なり、タンパク質をコードしていないnon-coding RNA (ncRNA:非コードRNA)が多数存在する。これらのなかには、マイクロRNA(miRNA)と呼ばれる20~25塩基ほどの長さの一本鎖の短鎖RNAがあり、発生や細胞分化の過程のみならず、疾患の発生においても重要な役割を果たしていることが解明されてきており、miRNAの作用機序や生命現象への係わりについて基礎研究が進んでいます。
また、これらmiRNAをバイオマーカーとして測定し、疾患状況や投薬判断などの診断や薬理や毒性評価などの医薬品開発に役立てようとする試みが近年活発になっています。
これらmiRNAはメッセンジャーRNA(mRNA)と違い、以下の点でバイオマーカーとしての有効性に注目を集めています。

  1. 種類がヒトで2,000種類程度なのでmRNAと比較して分析が単純である。
  2. 鎖長が短く、分解に対して強いので検出データが安定している。
  3. バリアントが存在しないので考察が単純である。
  4. 新規(未知)バイオマーカーが得られる可能性がある。

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